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3)海上輸送の問題点とその実現可能性
ここでは2)で検討した海上輪送を実現するための必要条件を踏まえ、前項で検討した輸送方法について、その問題点及び実現可能性を検証する。なお、前項の輸送方法のうち、同じ類型と思われる「?フェリー方式(自走)」及び「?フェリー(ヘッドレス輸送)」並びに「?フェリー型はしけ」及び「?コンテナ用はしけ」については、所要時間及びコストの点で劣っている「?フェリー(ヘッドレス輸送)」と「?コンテナ用はしけ」は検討の対象外とし、大阪港〜神戸港間のコンテナ海上輪送方式として「フェリー方式・海上バイパス」、「内航コンテナ船方式」、「フェリー型はしけによるヘッドレス輸送」を取上げ、その問題点と実現可能性等を検討する。
?フェリー方式(海上バイパス)
この方式はトラック事業者がコンテナ輸送をすべて受け持つものであり、海上部分も「道路の代替」としての性格が強いため、問題点と実現可能性の検討にあたってはトラック事業者が利用する場合のみを対象とする。トラック事業者に対するアンケートでは「海上バイパス(大阪港〜神戸港間の低料金で頻発のフェリー等と表示)」として評価を仰いだ。その結果、大阪港〜神戸港間に海上バイパス(フェリー)の導入が望ましいと回答した事業者は全体の22%、導入は望ましくないが65%であった。
海上バイパスの導入が望ましいと考える理由を見ると、「道路通行不能時でも輸送が確保できるから」という緊急用の対策として必要という意見が導入が望ましいと回答した事業者の58%となっている。一方、海上バイパスの導入は望ましくないと考える理由は「阪神高速道路湾岸線の改善が進めば必要ない」と「トラック事業者としては減収になる」が主なものである。

図6−7 海上バイパス導入の可否

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